自然冷媒・低GWP冷媒対応製品
自然冷媒・低GWP冷媒対応製品
私たちの生活を支える
冷媒と環境への影響
私たちの生活を支える空調機器やコールドチェーン機器。それらの多くには冷媒が使用されています。
冷媒とは、部屋を温めたり物を冷やしたりと「熱」を移動するために用いられている物質です。
かつて冷媒には主にフルオロカーボン(フロン)が用いられてきました。
しかし科学理論の発展によりフロンが地球のオゾン層を破壊してしまうことが判明しました。さらにフロンは地球温暖化を促進してしまうことも今では分かっています。
そのため昨今では地球温暖化・気候変動を防ぐことを目的としてオゾン層破壊係数(ODP)と地球温暖化係数(GWP)が低い、より地球環境に優しい新しい冷媒への切り替えが世界中で進んでいます。
冷媒を取り巻く環境の変遷
冷媒を取り巻く環境は気候変動対策の進展に伴い日々変化しています。
オゾン層保護のための国際的な取り組みとして1987年に採択されたモントリオール議定書ではODPの高い特定フロン(CFC*1・HCFC*2)の段階的な禁止と代替フロン(HFC*3)への転換が進められました。
その後、2016年のキガリ改正によってGWPの高い代替フロンも規制対象へ加えられました。
このような国際情勢に応じて、各国でも法改正が進められています。
欧州では代替フロンの使用量を低減するためのFガス規制が2006年に施行されました。また2024年に成立した改正Fガス規制ではHFCの全廃に向けたスケジュールが示されています。
米国では2035年までにHFCの段階的削減を目標とするAIM法が2020年に成立しています。
日本でも改正オゾン層保護法により2019年以降は代替フロンの使用が制限されています。2015年施行のフロン排出抑制法も2020年に改正されてフロンに対する規制が強化されました。
このように、従来用いられてきた冷媒に対する規制が世界的に進んでおり、より地球環境に優しい低GWP冷媒や自然冷媒への移行が急がれています。
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CFC:クロロフルオロカーボン 「フロン」と呼ばれて広く用いられてきたが、オゾン層を破壊する性質を持つことが分かったため1987年にモントリオール議定書で廃止が決定された。
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HCFC:ハイドロクロロフルオロカーボン CFCの代替として用いられてきたが、CFCと同様に2020年モントリオール議定書で廃止が決定された。
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HFC:ハイドロフルオロカーボン CFC、HCFCと違いオゾン層を破壊しないが、地球温暖化係数が高い。
製品ラインアップ
当社は自動制御機器のリーディングカンパニーとしての責任を果たすべく、このような冷媒を取り巻く環境の変化にも適応した新製品の開発を積極的に進めています。
燃焼性を持つ自然冷媒であっても安心してお使いいただけるよう北米UL/cUL認証や欧州ATEX指令など各種規格の取得、高圧が必要となるCO₂冷媒に対応したCO₂専用自動制御機器の開発等、様々な新しい冷媒に対応した製品をご覧ください。
R744(CO₂)対応製品一覧
膨張弁
電磁弁
圧力スイッチ/圧力センサ
R290(プロパン)対応製品一覧
膨張弁
- UKV形 電子膨張弁
- LKV形 室内機用電子膨張弁
- VKV形 電子膨張弁
- AKV形 電子膨張弁
- RKV形 電子膨張弁/切換弁
- QCX/RCX形 温度膨張弁
- SCX形 温度膨張弁
- CGX形 定圧膨張弁/容量調整弁