「第33回独創性を拓く 先端技術大賞」

社会人部門において、当社従業者らが経済産業大臣賞を受賞!

2019年6月11日、優れた研究成果をあげた企業の若手研究者や技術者、理工系の学生を表彰する「第33回独創性を拓く 先端技術大賞」(主催・フジサンケイビジネスアイ、後援・文部科学省、経済産業省、フジテレビジョン、産経新聞社、ニッポン放送)の受賞者が発表され、社会人部門において、当社R&Dセンター三屋裕幸、芦澤久幸らの研究が画期的な自立小型電源として高い評価を受け、最優秀の経済産業大臣賞を受賞しました。

受賞概要

経済産業大臣賞


株式会社鷺宮製作所 ※三屋 裕幸、芦澤 久幸


◇国立大学法人 静岡大学 橋口 原
◇国立大学法人 東京大学 年吉 洋、本間浩章


「未利用環境振動でIoTセンサを駆動する MEMSエナジーハーベスタ」


(※:応募者代表者、◇:共同応募者 所属等は平成31年3月末現在)

研究の概要

「未利用環境振動でIoTセンサを駆動する MEMSエナジーハーベスタ」

ここ十数年の間に、私たちの暮らしはスマートフォンの普及などにより大きく変化しました。それに大きく貢献しているのはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems、微小電気機械システム)技術による小型センサです。さらに今後は、小型センサによって世の中のあらゆる「モノ」の状態を把握し、インターネットにつなぐIoT(Internet of things)技術を実現することが求められています。この実現により、ビッグデータ、AI技術との相乗効果で、我々人類の暮らしをより豊かにするだけでなく、限りある資源の持続可能性を示し、食料問題、医療問題をも解決するものとして期待されています。この期待されている小型センサですが、スマートフォン以外に普及がなかなか進んでいません。その原因の一つが電源の問題です。この電源には、電池のように充電や交換を必要とせず、また天候や昼夜を問わずに電力を供給することが求められています。

そこで私たちは、これまでは小さすぎて発電が難しかった身の回りの環境振動に注目し、独自のMEMS固体イオン・エレクトレット技術を構築することで、小型センサを駆動できるだけの電力を作り出すことに成功しました。本研究では、まず従来はっきりしていなかった実際の振動発電デバイスの設計指針を明らかにしました。それに基づいて高密度な固体イオン・エレクトレット形成技術構築と、機械的損失を極限まで低減する真空パッケージ技術構築により、ほぼ理論限界である92%の電力を回収することができました。今後は、これを誰でも簡単に使える製品として実用化することで、IoT社会への貢献を目指していく所存です。

原理検証試作品

MEMS関連HPリンク

授賞式

「第33回独創性を拓く 先端技術大賞」の授賞式が、7月11日(木)、高円宮妃久子殿下をお迎えし、東京・元赤坂の明治記念館で行われました。授賞式では、高円宮妃久子殿下から受賞者へのお祝いとともに、「先端技術の研究過程で得られるデータは知的財産であり、その質の高さは技術立国日本の国力を示すことや、科学技術やイノベーションは国連のSDGs(持続可能な開発目標)を達成するためにも重要な役割を果たすこと」などについてお言葉を述べられました。壇上にて経済産業審議官から経済産業大臣賞の賞状を授与されました。

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